ポケモンSM(S2) レート2000達成(841位) パーティ構築解説 積み構築+対面構築
ゲーム「ポケットモンスター サン・ムーン」のレーティング対戦で、
強いと言われる境界線、レート2000を達成しました。
# シーズン2の期間中、2017/3/13に達成
レート2000は、レーティング対戦プレイヤー20万人の内、上位0.3%に相当します。
順位は841位でした。
以下、レート2000達成時の動画です。
シーズン2開幕時点の初期レート1500から、レートリセット無しで、396戦225勝171敗。パーティ構築が固まってきたレート1800初達成以降は、68戦45勝23敗。
初2000達成記念として、パーティ構築について解説します。
目次
1.基本戦略
キュウコンを軸とした積み構築と、各ポケモンにタイマン性能が備わった、
積み構築+対面構築です。
<積み構築>
勝ち筋は単純です。
①キュウコンが「オーロラベール」(=5ターンの間、物理ダメージと特殊ダメージを半分にする)を使用
②その隙に、ギルガルドが「つるぎのまい」を積んで攻撃力アップ
③ギルガルドの先制技「かげうち」で3縦
その際、キュウコンの初手オーロラベールを阻止しようと、初手で高速アタッカー・天候ぬりかえポケモンを合わされます。
その対策で、初手に他のポケモンを選出して、それらを排除します。
ギルガルドの役割は、りゅうのまい持ちのカイリューでも代替できますが、積み技に乏しいガブリアスやウインディでも、成立します。
単純にオーロラベールを盾に殴るだけでも強いからです。
<対面構築>
①不利対面時
なるべく交換しません。裏のポケモンの圏内に入れる・裏のポケモンの起点を作るよう、動きます。
幸いギルガルド、カイリュー、ガブリアスといった屈指の高性能ポケモンがいます。オーロラベール下であれば、数的不利をとっても十分逆転可能です。
②有利対面時
目の前の相手を倒す行動をします。弱点を突く、Z技を発動する等。
つるぎのまい、りゅうのまい等の積み技は、そうしないと倒せない場合でない限り、発動しません。
「交換しない」事を軸とし、相手の交換を読むプレイングもしません。
過程は省略しますが、「交換を多用する」サイクル戦に、様々なリスクが付きまとう事を実感した為です。
よって、「積み構築」以外の要素は、全て「対面構築」を重視した構成としました。「対面構築」に必要なのは、
・大半の攻撃を一発耐える耐久力
・広いポケモンに刺さる技範囲
・相手を倒し切る高火力
と考え、それにそった技・ポケモンを採用しました。
やる事が決まっていて、読み合いが発生し難く、プレイングが安定していて一定の勝利数を稼げます。
2.各ポケモン解説
積み構築を実現する、パーティの軸です。
同じ役割のポケモンにカバルドンがいますが、以下の理由で不採用です。
・あくび
眠らせる事ができるが、ねむり状態から最速起きする確率は33%。
最速起きすれば、ねむらせた意味がなくなり、最速起きしない前提で使用するには、不安な確率に感じました。
・特性すなあらしの蓄積ダメージ
いわタイプ、じめんタイプ、はがねタイプに効かず、通りが悪く感じました。
同じ事なら、キュウコンの特性ゆきふらしの蓄積ダメージは、こおりタイプ以外全てに効くので、通りが良いです。
今回、眠り程は相手を無力化できないが、ムラがなく安定したパフォーマンスが期待できる、オーロラベールとあられダメージを、軸にしました。
<ステータス>
種族値:H73 A67 B75 C81 D100 S109。
努力値:H4 C252 S252振り。
元々とくぼうが高いので、先発で出てきやすいスカーフ控えめカプ・テテフのフィールド込サイキネを、高乱数で1発耐えます。
耐久力はそれで十分と感じたので、後述のふぶき、わるだくみを生かす為にも、全てとくこうに振っています。
すばやさは、ガブリアスを抜ければ十分と感じました。少し落として、耐久に振っても良いかもしれません。
<道具:ひかりのねんど>
持たせると、オーロラベールが5ターン→8ターンに延長します。
バシャーモのまもる、ミミッキュの特性ばけのかわを筆頭に、オーロラベールのターンを稼がれる為、5ターンはあまりに短すぎます。
ひかりのねんどの採用率はPGLでは約50%もありますが、8ターンを想定された動きをされる事は、自分の想定より少なく、強く使う事ができました。
<技:オーロラベール>
ひかりのねんどと合わせて、8ターンもの長時間、相手から受けるダメージを半分に抑えます。積み構築にかかわらず非常に強力です。
キュウコンの強烈な個性なので、積極的に生かすべきです。
<技:ふぶき>
威力110、命中70の命中不安定技ですが、特性ゆきふらしによるあられで、ふぶきは必中となる仕様です。威力110のタイプ一致高火力の必中技となります。
このおかげで、とくこう種族値が並程度しかないキュウコンであっても、十分な火力を出せるようになります。
後述の「わるだくみ」と合わせて、カイリューやガブリアスが苦手とするポリゴン2、クレセリア等の高耐久ポケモンに、強く出られます。
これも、キュウコンの強烈な個性なので、積極的に生かすべきです。
<技:フリーズドライ>
水タイプにこうかばつぐんの、特別な氷技です。
メインウェポンはふぶきですが、それでは見られない水タイプポケモンに強く、技範囲が広がります。威力70と低めですが、タイプ一致技なので、許容範囲です。
①高耐久水ポケモン:カプ・レヒレ、メガヤドラン、スイクン、ミロカロス
カイリューやガブリアスが苦手とする上記ポケモン相手に重宝します。
フリーズドライの採用率も低く、相手の想定に収まらない為、上記ポケモンをそのまま突破できます。
②4倍弱点ポケモン:トリトドン、ペリッパー、キングドラ、ラグラージ
特に雨パは、特性ゆきふらしで雨を上書きし、上から一方的に葬る事ができます。
ただ、ラグ相手には、ほぼ確定1発にならず、起点作りの仕事をされます。なので、無いよりマシという程度です。
③メガギャラドス
確定3発なので、対面で勝つのは無理です。狙いは以下。
・削って裏のポケモンの圏内に入れる
・身代わりを破壊する
・りゅうのまいを2回させない
また、あられが切れた後は、ふぶきは命中70に下がります。その際、命中安定のウェポンとして、威力70しかない割には、そこそこ有用です。
そして、おまけのような追加効果「確率10%で氷漬け」は、無視できる数字ではなく、明確な勝ち筋となります。ふぶきと合わせて、10%の試行回数をより多く稼げます。
<技:わるだくみ>
元々は、高耐久のクレセリア、ポリゴン2が、回復技を連打してオーロラベールのターン稼ぎをしてきた為、それを嫌って採用した技です。結果、この技は想定以上に活躍しました。役割は以下。
ぼうぎょ特化が多い為、わるだくみ1積み後のふぶきで、確定2発をとれます。
とくぼう特化でも、あられの蓄積ダメージと合わせて、安易な受けを許しません。
積み技なので、オーロラベールとの相性も良いです。
低火力のポリゴン2、スイクンに後出しして、オーロラベール→わるだくみと発動するのは、勝ちパターンの1つです。
②フリーズドライの補助
フリーズドライの低威力と初見殺し感を補います。
どういう事かというと、フリーズドライ1発では、相手の水ポケモンを確殺できません。
かといって、フリーズドライを一度見せた瞬間、相手の水ポケモンに逃げられます。
そこで、事前にわるだくみを積んで打てば、相手の水ポケモンを逃がさず、仕留める事ができます。
わるだくみの時点でフリーズドライを察知されて逃げられる事は、自分の想定以上に少なかったです。
③メガリザードンXYの後出しを許さない
事前にわるだくみを積むと、苦手なメガリザードンXYに、強く出られます。
わるだくみ1積み後のふぶきで、ASメガXは確定1発、CSメガYは誰かの先制技圏内まで削れます。
これは狙う事ではなく、結果的にそうなるという形です。
<採用しなかった技・持ち物>
・技:ムーンフォース
メガギャラはフリーズドライで十分、天候ぬりかえのバンギラスとはまず対面しない・してはいけない為、不要でした。
氷技と範囲が被っている事も問題です。
・技:アンコール
この技自体は強いですが、キュウコンといえばアンコールが有名になりすぎて、択ゲーが頻発しました。
また、アンコールして裏のポケモンに交換しても、相手に交換を合わせられて、結局無意味になる事もありました。
アンコールは読まれないからこそ強い、読まれると弱い、と感じました。
・技:こごえるかぜ
最初、きあいのタスキ型キュウコンを使った時は、有効な技でした。
キュウコンより速いアタッカーと対面した時、相手の弱点技を一発耐えて、こごえるかぜで素早さダウンとたすき削りを行い、オーロラベールを展開する動きが強かったです。
ひかりのねんどを持たせるようになって、高速アタッカーと対面しないようにした・対面した場合は逃げた為、不要な技となりました。
・技:ぜったいれいど
今回のコンセプトが、高火力のふぶきを生かす事でした。技スペースはフリーズドライとわるだくみにとられた為、採用できませんでした。
高耐久ポケモンに強いのは勿論、どんな相手にも3割の勝ち筋があり、個人的に好きな技です。
例えば、今回のCSキュウコンでなく、HSキュウコンなら、採用しました。
・技:こおりのつぶて
技スペースが足りません。相手からメガボーマンダ、ガブリアスが非常によく選出されるので、それらを少し削るのが、重宝します。
5つ目の技が使えるなら、欲しい技です。
・技:めざめるパワー炎
が、ナットレイは威力がタイプ一致ふぶきで165、めざ炎で240。あまり差がなく、確定1発をとれません。
ハッサムには、先制バレットパンチを打たれ、発動機会すらありません。
ハッサム交換読みなら打てますが、交換読みしないプレイングがコンセプトな為、不要な技となりました。
・持ち物:きあいのタスキ
最初は持たせて無理やりオーロラベールを発動させましたが、5ターンでは簡単にターンを稼がれる為、却下しました。
キュウコンと組み合わせて用いる、積みエースです。
ゴースト技の一貫性が非常に高く、安定したプレイングに貢献します。
つるぎのまい3積み後の4倍かげうちを止めるポケモンは、そうそういません。
相性補完技として、かくとう技のせいなるつるぎも非常に優秀です。
また、高い数値と優秀な複合タイプから耐久力もあり、攻守両面でタイマン性能が非常に高いです。
<ステータス>
種族値:
H60 A50 B150 C50 D150 S60@シールドフォルム
H60 A150 B50 C150 D50 S60@ブレードフォルム
努力値:A252、D4、Sは4振りバンギラス抜き抜き、残りH
テッカグヤ、ポリゴン2、バンギラスより早く動けるよう、素早さを少しだけ上げました。特に、バンギラスの悪技・悪Zは致命的なダメージに、ひいては死亡につながる為です。
また、つるぎのまいがある為、最遅にする必要もありません。
ギルガルドより遅い相手に対しては、攻撃する代わりに、つるぎのまいを積んで、上から攻撃すればいいからです。
とくぼうは、ポリゴン2の特性ダウンロード対策で、B<Dにしています。
<持ち物:じゃくてんほけん>
弱点攻撃を受けた時、攻撃力2段階アップします。
ギルガルドの高耐久力、オーロラベールと非常に良く噛み合います。
実戦では、オーロラベール下であっても、つるぎのまいを複数回積めない場面が頻発する為、積みスピード向上にも貢献します。
<技:かげうち>
先制技なのでたった威力40ですが、メインウェポンで、ギルガルドの採用理由です。
ポケモン対戦動画を見てて、積んで先制技で全抜きするのが楽しそうだった為、以下の条件に合致するポケモンを探しました。
・タイプ一致の先制技orしんそくを覚える。=高火力の先制技
・2段階以上アップする積み技を覚える。=つるぎのまい、わるだくみ等。
ギルガルド以外にルカリオ、マリルリ、ハッサムが該当しました。
耐久力を考慮してルカリオを外し、使いこなせなかったマリルリ、ハッサムを外し、ギルガルドを採用しました。
<技:せいなるつるぎ>
最初から採用した技ではありません。ゴースト技の通りの良さを買って、最初はシャドークローでした。
シャドークローでは、ゴースト無効のガルーラ・ラッキー・ハピナス、受けループのバンギラスに勝てず、せいなるつるぎに変更しました。
それらへの勝率は改善され、意図せずして、カビゴンとオニゴーリにも強くなりました。
ただ今度は、ギルガルド単体でカプ・テテフやミミッキュに、勝ち難くなりました。
特にカプ・テテフは、先制技無効&かくとう技1/4な為、有効打がありません。
ですが、カプ・テテフはウインディやカイリューでも倒せる、
ミミッキュは特性ばけのかわを剥がせば誰でも倒せる為、妥協しました。
<技:つるぎのまい>
積み構築の軸で、ギルガルドの採用理由です。
特に強いと感じるのが、2段階アップという積みスピードです。カイリューのりゅうのまいは1段階アップな為、スピードが段違いです。
簡単に6段階アップする上、6段階アップすれば、非常に広範囲の相手を倒せます。
<技:キングシールド>
シールドフォルムにチェンジし、相手の攻撃を無効化。さらに、接触技を打った相手をA2段階ダウンさせます。
本来は強い技ですが、あまりに有名すぎる為、キングシールド前提の立ち回りをすると、その隙に積み技、回復技、交換をされ、敗北に直結します。
基本は、キングシールドを持ってない前提で動きます。つるぎのまいによって、それは無理なく実行可能です。
つるぎのまい持ちのギルガルドは、キングシールド不採用の個体もいる為、キングシールドを想定されなくなります。
そして、ここという場面でキングシールドを使用します。やはり、時折、必要となる状況が発生します。
ギルガルドの強烈な個性なので、積極的に生かしたい技です。
<採用しなかった技・持ち物>
・技:シャドークロー
・技:アイアンヘッド
採用したいですが、現状の枠との入れ替えは考え辛いです。
最も必要となるのは、対カプ・テテフです。先制技無効&かくとう技1/4な為、現状の技構成では、カプ・テテフに対面で負けます。
・持ち物:ゴーストZ
先制技のかげうちを、威力100の非先制技に変化させる為、カプ・テテフ対策となります。
後述のカイリューとウインディがZ所持で、Z3体になって使い勝手が悪い為、仕方なく却下しました。
キュウコンの天敵を排除する初手要員①と、りゅうのまいからの積みエースを兼ねる、万能なポケモンです。
初手カイリュー→キュウコン→ギルガルド、の選出は多く、このパーティの勝ち筋です。
頻度は少ないですが、ギルガルドを選出したくない時、積みエースとして選出します。主に以下。
・ギルガルドがタイプ的に対面不利 & お供のキュウコンも苦手なポケモン
→ほのお:ウルガモス、バシャーモ、リザードン
→じめん:カバルドン、マンムー
→ゴースト:ギルガルド、ミミッキュ
・ギルガルドが完封され得る & お供のキュウコンも苦手なポケモン
→やどりぎのたね+まもる+みがわり高採用率:テッカグヤ、ナットレイ
メガシンカ枠が余っている為、採用可能ですが、初手率が高いマンムーに勝てません。
その意味でも、カイリューを選択する意味があります。
<ステータス>
種族値:H91 A134 B95 C100 D100 S80。
努力値:H4 A252 S252。
性格:ようき
すばやさは最速です。以下の利点があります。
・同速のマンムー・カイリュー意識
→実戦での有用性
・初手マンムー対面が数回発生。全て先制ヒコウZでマンムーを撃破。
・カイリュー対面が数回発生。全て先制。
・りゅうのまい1回で最速130族を抜ける
→実戦での有用性
・特に無し。
最速130族=メガゲンガー、カプ・コケコだが、メガゲンガーはウインディやガブリアスで、カプ・コケコはラッタで相手していた為と思われる。特に、メガゲンガーはおにびを考慮し、カイリューが対面しないようにしていた。
最速にすべきか否か、要調整。
<技:しんそく>
威力80もあるノーマルタイプの先制技。昔、威力100の時代があったらしいですが……。
覚えるのはウインディ、カイリュー、トゲキッス、ルカリオ、禁止伝説のみ。
この技は、カイリューの採用理由で、メガボーマンダの非採用理由です。
ポケモン対戦動画を見ていて、先制技で全抜きする事が楽しそうだと感じました。
感覚的には、全技を威力80伸ばす感じで、カイリューの火力を底上げします。
ノーマルタイプ故、比較的通りが良いですが、ゴーストタイプのミミッキュやゲンガーに通らず、不便です。
ただ、そのゴーストタイプには、ギルガルドのかげうちでバツグンをとれる為、しんそくとかげうちの相性は良いです。
<技:りゅうのまい>
しんそくの威力アップ狙いで採用しましたが、実際はランドロス霊のいかく解除技でした。
昨今の火力インフレを考えると、A134で火力上昇特性無しのりゅうのまい1回は、火力不足を感じます。
1段階アップで積みスピードも遅く、ポリゴン2やクレセリア等といった高耐久ポケモンのれいとうビームの前では、積み切る前にやられます。
ただ、そのランドロス霊はこちらのパーティに対し、ほぼ必ず選出されます。
カイリューとランドロス霊の対面も頻発し、十分必要な技でした。
オーロラベールを盾に、りゅうのまいを複数回積んで全抜きするルートもありますが、頻度は低いです。
<技:そらをとぶ><技:じしん>
要調整。
じめん技とひこう技の高い相性補完は、メガボーマンダで明らかだった為、とりあえず採用しました。
げきりんと、そらをとぶを比較すると、カプ・レヒレに対する汎用打点となります。
ヒコウZと併用してハッサム、ナットレイに打つ事も可能です。ナットレイはまず倒し切れず、りゅうのまいと併用して博打的になりますが。
・じしん
汎用打点です。
特に、相方がそらをとぶという2ターンかかる技な為、使い勝手の良さが重宝します。
ただ、タイプ一致ではない為、火力不足です。
ギルガルドやメタグロス相手には確定2発。
りゅうのまい2回でやっと確定1発になる程度で、対面不利です。
<持ち物:ヒコウZ>
初手でキュウコンの天敵を逃がさず、確実に排除できるよう、瞬間最大火力のZ技を採用しました。
最大火力を実現する為、採用するZ技はタイプ一致となります。
タイプ一致技がそらをとぶな為、それに合わせてヒコウZとなります。
げきりんのドラゴンZは威力190×1.5=285、そらをとぶのヒコウZは威力175×1.5=262.5。
若干差はありますが、どちらも申し分ない威力です。
<採用しなかった技>
・げきりん
・ほのおのパンチ
スペースがあれば採用したいです。
採用する場合、2つ1セットでじしん、そらをとぶと入れ替えになります。
げきりんはメガボーマンダ、ほのおのパンチはナットレイに勝ちやすくなります。
今回は不採用とし、後述のガブリアスにほのおのキバを持たせ、気持ち面での代替としました。
キュウコンの天敵を排除する初手要員②です。
以下のポケモンをよく倒します。
・キュウコンより速い:メガゲンガー、カプ・テテフ@スカーフ
・キュウコンがタイプ的に不利:ギルガルド、バシャーモ、ウルガモス
# ハッサム、ナットレイもキュウコンの天敵ですが、ウインディと対面したそれらは必ず逃げる為、ウインディで倒すのは不可能です。
ホノオZの登場で、上記ポケモン群を倒せるようになりました。
同ほのおタイプでより汎用性の高いリザードン、バシャーモ、ウルガモス等と比較すると、シングル採用率が低いです。
ただ、そのリザードン等にない明確な利点があります。
特性いかくのAダウンにより、物理攻撃なら弱点を一発耐える事、それにより出し負けても一仕事できる事です。上記ほのおタイプの劣化ではありません。
今回の戦略「交換しない」事と非常に良く噛み合います。
特にガブリアス、ギャラドス、マンムーと対面し、おにびを撒いてキュウコン・ギルガルドの起点を作ります。
<ステータス>
種族値:H90 A110 B80 C100 D80 S95
努力値:S準速ミミッキュ抜き、A252、残りH
性格:ようき
・素早さ
ウインディは全ポケモン中、ミミッキュに後出しで勝てる数少ないポケモンです。
かつ、パーティの他ポケモンがミミッキュに対面不利な為、一般的な準速ミミッキュ抜き調整しました。
ミミッキュはS96で、最速ミミッキュにはどうやっても抜かれます。が、ミミッキュは火力が低く、強く使うには最速以外が定石な為、あまり気にする事ではないです。
ここまで素早さを上げると、最速マンムー、カイリュー、ギャラドスの上からおにびを打ち込み、スカーフでない準速カプ・テテフを上からホノオZで確殺できます。
その意味でも、使い勝手が良かったです。
・攻撃
キュウコンの天敵を逃がさずに一撃で仕留める為、攻撃力に振り切りました。
・HP
余りを振りました。
振った事で、カプ・テテフ@スカーフのサイコキネシスを高乱数で耐えます。
その後、ホノオZで返り討ちにできます。
<持ち物:ホノオZ>
ウインディの火力不足を補います。
「キュウコンの天敵を排除」という役割は、全てホノオZ前提の話なので、Zクリスタル登場はウインディの大躍進となりました。
<技:フレアドライブ>
高火力の威力120、安定する命中100、デメリットが反動ダメージのみという優秀な技です。ウインディの中途半端なA種族値を補う火力となります。
ブレイブバード、ウッドハンマーもですが、この技が使える事は、ほのおタイプの大きな利点となります。
<技:おにび>
相手をやけど状態(=攻撃力半減)にする技。命中85。
キュウコンが選出できない場合の、起点作りも兼ねます。裏に全抜きエースのギルガルドがいる為、1回当てるだけで、仕事をした事になります。
特にガブリアス、ギャラドス、メガボーマンダ等の不利対面で重宝します。今回は「交換しない」コンセプトな為、不利対面で交換先もいないからです。
メガボーマンダは、からげんきがあると逆に負け筋ですが、PGL採用率10%の為、今回は割り切っています。
命中85は高い方ですが、必ずどこかで外しを引く為、打つ回数を減らすよう心がけます。
<技:しんそく>
威力80もあるノーマルタイプの先制技。ウインディの火力不足を補います。
<技:ワイルドボルト>
威力90のでんき技。10万ボルトと同じ威力で、割と高めに設定されています。
ほぼ、ギャラドスの身代わり破壊、りゅうのまいを2回以上させない専用技です。ギャラドスと頻繁に対面する為、それ自体は重要な役割ではありますが……。
この技でのギャラドス突破は、ほぼ無理です。理由は以下。
①ギャラドスのいかくでダメージが思った程出ない。
②ギャラドスがメガシンカするかどうかも5分5分。
③メガされれば突破不可能。
④メガされなくてもHBゴツメギャラは4倍弱点でも突破不可能。
カプ・レヒレ、アシレーヌ、ミロカロスの有効打でもありますが、実戦で勝敗に直結した事はありません。
<採用しなかった技・持ち物>
・もえつきる
・めざめるパワー氷
上記群の採用は、特殊型か両刀型に限ります。今回はしんそくの為、物理型一本に絞りました。
もえつきるは非常に優秀な技です。
両刀型を考察し、しんそくと両立すれば、より強いウインディが誕生するかもしれません。
キュウコンの天敵を排除する初手要員③です。
カイリュー、ウインディ、キュウコンでは対処不可能な相手に出します。
主に、すなおこし&起点作り要員で高耐久のカバルドン、バンギラス、ギガイアス対策となります。それらと対面した時、
①いのちがけ発動。ラッタ自滅
②キュウコンを後出し&死に出し。天候を上書き
③確実にオーロラベールを発動可能
または、
①すりかえ発動。相手にスカーフを押し付ける
②相手はステルスロックか何か発動。その技でこだわる事になる。交換したくなる
③交換に合わせて、いのちがけ発動。交換先を倒す
④相手と1対1交換し、もう一体はこだわりスカーフ押し付け状態。有利な状況
オーロラベールを優先するか否かを考え、どちらかを選びます。
「初手ラッタ→キュウコン→ギルガルド」の並びは、砂パ「バンギラス→ドリュウズ→メガボーマンダ」の並びに勝ちやすいです。
※ラッタが型バレしていない前提
また、上記すなおこし要員と初手で対面できずとも、スカーフ&いのちがけで最低限の仕事はします。
スカーフで大抵の敵より速く行動し、いのちがけで大抵の敵に大ダメージを与えます。
ある意味、対面性能が高いといえます。
ゴーストタイプにいのちがけが無効な為、相手パーティにゴーストタイプがいる時は選出しません。
いのちがけ&すりかえを覚えるポケモンなら、他でも同様の役割を果たせます。
が、その中で、すばやさとHPが最も高いのがラッタです。
以上の記述は、以下のサイトの育成論を大部分流用しています。
<ステータス>
種族値:H75 A71 B70 C40 D80 S77。
努力値:H252 S252 B4。
性格:ようき
スカーフいのちがけを遂行する為、HPとすばやさに振り切っています。
残りはどこでも良いです。
<持ち物:こだわりスカーフ>
準速フェローチェまで抜けます。
大多数のポケモンより先に行動できるようになる為、一回分の行動が保証されています。
そして「いのちがけ」には一回あれば十分です。
どんなマイナーなポケモンにも可能性を与えてくれる、素晴らしい持ち物です。
<技:いのちがけ>
かくとうタイプの技で、自分の残りHPと同じダメージを相手に与えて、自滅します。
固定ダメージ故、一貫性が高く、その点は非常に使いやすいです。
弱点は以下。
①かくとう無効のゴーストタイプ
②ラッタより高HPのステルスロック要員
→主にガブリアス、マンムー。
→いのちがけ発動ターンで相手を倒し切れない上、相手からステルスロックも発動されて、損な交換となります。
③キュウコン対策 & 先制技持ち
→主にハッサム、ルカリオ、メタグロス
→実戦では、1度ハッサムにバレットパンチを打たれ、HPを削られて、いのちがけのダメージが激減しました。
→ルカリオ、メタグロスには先制技を打たれた事はありません。
→特にエスパータイプのメタグロスは、あくタイプのラッタに相性上不利だからなのか、逃げられる事すらありました。
<技:すりかえ>
スカーフと合わせて、すなおこし&起点作り要員を、逆に起点に変えます。
変わったところでは、ポリゴン2「しんかのきせき」、ガラガラ(アローラ)「ふといほね」を強奪します。
ただ、それらは別にパーティ単位で軽い為、狙ってやるプレイではありません。ラッタとそれらが対面した時の選択肢です。
<技:とんぼがえり>
ゴーストタイプのミミッキュと対面時、ばけのかわを剥いで交代できる技です。
ただ、このパーティとは噛み合っていません。理由は以下。
・ミミッキュに対して、安定した交換先がウインディのみ
・ウインディ、ラッタという選出が弱い
実際、ミミッキュにとんぼがえりを決めて、ウインディを召喚した事はあります。
が、勝ちに結びつきませんでした。
「いかりのまえば」や「こわいかお」を採用した方がよかったかもしれません。
<技:かみくだく>
ゴーストタイプのガラガラ(アローラ)に有効です。
対面時、「ふといほね」を奪った後、いのちがけが効かない代わりの有効打となります。
実戦では一度、そういう場面がありました。
同じゴーストタイプのギルガルド、ミミッキュ、ゲンガーの有効打、とは言い難いです。
・ギルガルドは半分も削れない
・ミミッキュはそこそこ削れますが、返しのじゃれつくで確定1発
・ゲンガーは確定2発。ただし1発目でスカーフがばれて、2発目で逃げられる
上記ゴーストポケモンは、いずれもZクリスタル、メガストーン持ちの確率もあり、「すりかえ」も安定しません。
<採用しなかった技>
・いかりのまえば
・こわいかお
スカーフすりかえ後の選択肢です。
・高HPポケモンの交換が読めれば「いかりのまえば」
・ダメージを受けない状況なら様子見の「こわいかお」
→高速アタッカーの交換にも対応可能。
実戦で使用し、勝利に直結したのは、「いのちがけ」と「すりかえ」のみです。
キュウコンの天敵を排除する初手要員④です。
カイリューもウインディもラッタも初手で出せない時、消去法で出します。
また、他にも重要な役割があって、
・高性能な交換でんき技「ボルトチェンジ」のけん制
です。
「対面構築」、すなわち「交換しない」事をコンセプトにしている為、安易に交換される「ボルトチェンジ」が普通のパーティより一層致命的です。
でんき技無効の枠として、採用しています。
でんき技弱点がパーティ単位で0体な事もあり、でんきタイプの非選出率は低いです。
実際、ボルトロス霊、ジバコイルは非選出率0%、ときどきカプ・コケコと初手で対面する程度です。
断言できませんが、ガブリアスのおかげだと考えています。
ステルスロック要員として有名なポケモンです。キュウコン・ギルガルド・カイリューという積み構築も見えている為、初手出しを想定されます。
広い技範囲と高い火力・耐久力で、タイマン性能も高いです。
<ステータス>
種族値:HP108 A130 B95 C80 D85 S102
努力値:A252 S252 B4
性格:ようき
すばやさは、ガブリアスミラーを想定して振り切っています。
こうげきは、ガブリアスのテンプレートを真似して振り切っています。火力不足はあっても、火力過剰と感じた事はありません。
<持ち物:こだわりハチマキ>
最初はきあいのタスキを持たせて、万能性を求めていました。
以下の理由で、タスキを止めました。
①相手のステルスロックがパーティ単位で辛い。その際、ステロダメージが少な目のガブリアスを選出したい。
②受けループやステルスロック要員(=ヤドラン、カバルドン、バンギラス等)との対面で、火力不足を感じた。
理由②により、火力アップ道具を検討しました。候補は以下。
①こだわりハチマキ
→火力1.5倍。欠点:同じ技しか出せなくなる。
②いのちのたま
→火力1.3倍。欠点:攻撃時にHPが1/10減る。
③メガストーン
→火力約1.2倍。欠点:アップ率が不安。
④Zクリスタル
→一度だけ火力約2倍。Z持ちが既に2体いる為、不採用の方向。
今回は、Zクリスタル以外に、上記の中で使用率が最も高い「こだわりハチマキ」を採用しました。
※それでも、PGLで2%。全然少なかったです。
他の道具は未使用で、使用感は不明です。
要調整。
<技:じしん>
威力100、命中100、デメリット無しの強力な攻撃技です。
あらゆるポケモンのサブウェポンですが、タイプ一致でこれを打てる事は、ガブリアスの大きな長所です。
ハチマキ+じしんは、後出しのヤドランを半分以上削る為、ヤドランにメガシンカを強要します。
<技:げきりん>
威力120、命中100、デメリットは数ターンの行動固定。
こだわりハチマキ+げきりんは一層強力で、いかくの上からメガボーマンダを処理します。
<技:ほのおのキバ><技:がんせきふうじ>
両方とも採用率が高い技ですが、ほぼ未使用。
特にがんせきふうじは、こだわりハチマキと相性が悪かったです。
ハチマキなら、すばやさ操作するまでもなく、一撃で相手を倒せます。
ほのおのキバはハッサム・ナットレイへの打点ですが、ほのおのキバでこだわる事自体、相手の裏ポケモンの起点にされかねない為、ハイリスクです。
ハッサムは、ハチマキ+じしんで十分です。
きゅうしょで何かしらワンチャンスある「ストーンエッジ」、
ひるみで何かしらワンチャンスある「いわなだれ」、
キュウコン+ギルガルドの補助「ステルスロック」が良かったかもしれません。
3.パーティの弱点
特に苦手
・カプ・レヒレ@ちょうはつ、しぜんのいかり
→ギルガルドが完封。
→キュウコンも対面で負ける。敗因は主に、固定で半分削るしぜんのいかり。オーロラベールを貫通する。
レヒレの後出しなら勝てる。
→すなわち、キュウコン+ギルガルドの積み構築が完封される。
→ちょうはつ、しぜんのいかりは採用率が高い。=ほとんどのレヒレに完封。
・テッカグヤ@やどりぎ、まもる
→はがね技でキュウコンが確殺。
→やどりぎ+まもるでオーロラベールのターン消費と粘りをされる。
→ギルガルドで限界まで積んでも、確殺できない程の耐久力。
・ナットレイ@やどりぎ、まもる
→はがね技でキュウコンが確殺。
→やどりぎ+まもるでオーロラベールのターン消費と粘りをされる。
→積んだせいなるつるぎで確殺できるが、てつのとげ、ゴツメ、やどりぎ等のダメージで良くて相打ち。
・ランドロス霊@スカーフ
→高威力とんぼがえりのサイクル回しが辛い。
→ウインディ、キュウコンはいわ技かじしんで乱数1発。
→ラッタはとんぼがえりで大ダメージ。
→ギルガルドはじしんで乱数1発。
・カバルドン
→すなおこし要員の中でも、屈指の耐久力。ラッタ以外では対処し辛い。
→ギアイアス、バンギラスであれば、ギルガルドのせいなるつるぎである程度対処できるが……。
やや苦手
・カプ・テテフ@スカーフ
→ギルガルドが完封。
→ラッタ、ガブリアスはムーンフォースで確殺。
→ウインディ、キュウコンはサイコフィールド+サイコキネシスの低乱数圏内。
・ギルガルド@たべのこし以外
→こちらのギルガルドは、相手ギルガルドへの有効打が、低威力のかげうちのみ。
→キュウコンが確殺。
・ミミッキュ@Z
→ウインディ以外、対面で負け得る。
・メガボーマンダ
→キュウコンがA特化すてみタックルで確殺。
→オーロラベールをはれずに、りゅうのまい1積みされたら、止める手段が皆無。
・メガハッサム
→高威力とんぼがえりのサイクル回しが辛い。
→キュウコンが確殺。
4.まとめ
今回の構築は「積み構築」+「対面構築」でした。
やる事が明確で、高度な読みも不要です。その為、ポケモン歴が浅くてもレート2000達成できました。
レート2000達成に必要なのは、安定感だと思いました。
全勝は不要で、何回負けてもそれより多く勝てばよかったです。実際、このパーティも構築が固まった頃の勝敗は、68戦45勝23敗。3回に2回勝てる程度でした。
逆に、一発勝負の大会であれば、全勝が必要です。
それを狙う為、高レベルで奇抜なプレイング・構築も要求されます。
このパーティ、この勝敗数では、大会の上位入賞など到底叶いません。このプレイングでは勝負勘が身に付くかも怪しいです。
レート戦なのか大会なのか。
目指すべきところによって、パーティ構築を考えたいです。
この構築はやる事が決まってて、たまにイージーゲームが可能という点のみ、大会に適していますが。
5.今後の展望
ラッタのいのちがけ+スカーフが型バレしていなければ、この構築は次のシーズン以降もこのまま運用可能です。
このパーティは、過去作限定のポケモンと教え技が一切ありません。
なので、どのシーズンであっても使用自体は可能です。
また、準伝説も一切ない為、カスタマイズも容易です。弱点、改善点が明確にわかった為、可能性は模索できると思います。
ウインディも採用理由は後付で、ポケモンORASから使っていて好きなポケモンだったから使ったに過ぎません。使う事で利点が見えた形です。ラッタもカイリューも同様です。
一から考察すれば、他により適したポケモンがいるかもしれません。
ラッタが型バレした場合、ラッタの代わりになるのは、みちづれで同様の役割を果たせるメガゲンガー辺りでしょうか。メガストーンも余っていますので。
もしくは、レート戦でなく大会を視野に入れるなら、高度な読みを要求するサイクルパーティを新たに使いこむのが、いいかもしれません。
以上。